このたびBambinart Galleryでは、内藤京平のドローイング展を開催いたします。内藤京平(1989年、東京都生まれ)は、2015年東京芸術大学を卒業、2017年東京藝術大学大学院 油画技法材料研究室を修了、現在は東京を拠点に制作活動を続けています。
これまで内藤は、西洋絵画とシンプルな線を組み合わせた絵画作品のシリーズを中心に発表してきました。さまざまな技法を用いて精巧に模写した西洋絵画を大胆にトリミングし、洞窟壁画をイメージした線を描き加えた絵画には、参照された作品の時代や背景を超えて、現代のエッセンスが抽出されています。
本展では、ドローイングを発表。絵画作品とはまた違ったモチーフとして、現代と比較的近い時代の偉人のポートレイトを参照しています。日本古来の素朴表現を思い起こさせるユーモラスで伸びやかな線を加えた作品は、構図や余白、組み合わせの妙が相まって、コミカルかつアイロニカルであり、人間のおかしみや不条理さが、そこはかとなく漂っています。
「昔の偉人のポートレートには、当時の表情が現代にも残っています。目元や口元、ちょっとした表情のつくりが、人の心の微細な動きを感じさせます。偉人を少しデフォルメして模写したり、余白に線を描いて画面を変化させたりしながら、偉人たちの人間性に思いを馳せつつ描いています」(内藤京平)
内藤京平の初となるドローイング展、新作10余点を発表します。どうぞご高覧ください。